こんにちは。タイラーです。
みんなは地元を出たことってある?何日か遊びに行ったとかそんなんじゃなくて、腰を据えて住んだことがあるかってことです。
タイラーは17歳で東京に出てから10年くらい独り暮らしをしてました。
独り暮らしってなんかイヤな漢字だな…一人暮らしと書きましょう。今日はその時代を卒業して就職しよう!とUターンした時のお話です。
バンドマンをしながら生活してたけど、辞めて就職活動をした
バンドマンをしながら生活してたっていうと、それで食べて行けてたみたいに思っちゃうかもしれないけどライブをすればほとんど赤字。
だからバイトをしながら生活してました。いわゆるフリーターってやつですね。
今、フリーターをやってる人は実感として感じてると思うんだけど、途中から僕もフリーターってほんと先々のことを考えると怖いなと感じてました。

と、本当に先が見えないなと思ってた。
23歳くらいまではいいんですよ、それでも。周りも大学生を卒業するくらいの年齢だし、まだ全然就職ってものが見えるというか射程圏内だと思う。
ところが、25歳を過ぎると「もう若くはない」ことに気付いていく。実際にはまだ若いんだけど、「すぐに若くはなくなる」ことに気付くっていうか。
一生懸命バンドもしてた(ような気になってた)んだけど、だんだんと周りの目も痛くなってくるし、応援してくれてたはずの人間も

と言い出す始末。まだやっててすいません。
先輩バンドを見てても「もういい歳を越しちゃったけどこれにしがみついてるしかない」みたいな人もたくさんいたし、「このままじゃオレも同じようになっちゃうんじゃないか?早めに結論出した方が良くないか?」と凄く感じるようになりました。結論出すの全然早くないんだけど。
考えた末、その頃のバンドが解散したこともあって就職活動をすることにした。
あれ?このままじゃヤバくない?と思ったら早めに行動した方がいいと学んだ
馴れないスーツと怒涛の不合格通知
この時点で17歳で田舎から一人で東京に出てきて、ずーっとアルバイトしかしたことがない。
20歳から26歳まで同じ職場にいて時間給以外にネット通販を手掛けて(10年前くらいです)歩合をもらってたりしたけど、所詮バイトだ。

と考えて少し勉強してシスアドを取得してから、なぜかSE(当時はなんかカッコいいなと思って受けてただけ)の面接を受けに行ったりもしてたんだけど、世の中そんなに甘くありませんよね。
受ける会社はことごとくアウト。門前払いされることはなかったけど、今考えると就職活動してるのに髪の毛も長めで、もし今の自分が面接官だったら

とアドバイスしてると思います(笑)。
なけなしのお金でスーツも買ったし靴も買ったし、ビジネスマンっぽいカバンも買った。
色んな会社の面接を受けに行ったり人材紹介会社に登録したりもしたんだけど、何がいけないのかも分からず面接で落とされ続けてた。
いや、中には受かった会社も正直に言えば1社だけあった。だけど、面接の時に

と、本気で悲しそうな顔をした面接官に尋ねられた。

と言って辞退したんだ…。あの時事態してなかったらどうなってたんだろうと思うと結構怖い。
無理して就職するときっとロクなことにならないから、焦ってても就職先は選んだ方がいい
それでも食べていかなければいけないからと、東京での就職活動はいつの間にか日銭を稼ぐ日雇い派遣のアルバイトに変わっていった。きっと同じような人は今も東京にたくさんいるだろう。
毎日毎日色んな所に派遣されていく内に、就職がだんだん遠のいているような気がしたけど僕は東京には住んでいたかった。
今の時代であれば、まずは無料で相談!【キャリアスタート】 のようにフリーターの就職を相談出来るエージェントもあったりします。でも当時はそんな会社がありませんでした。 そして、
「もうダメだ」と、ある時心が折れた。
東京にいたかった理由は、なんか地元に帰るのって恥ずかしかったというのが大きいかもしれない。
もしあなたが何かを成す為に都会に出たけど、成せずにUターンしようと考えてるならこの気持ちは分かってもらえるんじゃないかと思います。
周りになんて思われるだろう…とかももちろんあるけど、僕的には昔の自分を否定するみたいで嫌だったのもある。
昔の自分とか身の回りとか、そんなのを全部捨てて地元に帰らなきゃいけないような気がしたんです。実際には繋がりは残るし、記憶も残るんだけど…。
とにかく、心が折れてからは何もする気が起きない。
このままじゃ何もしないまま時間だけが過ぎて何も無いダメな30歳になっちゃうんじゃないかと思い始めた。まず人生を仕切り直そう。ひとまず実家に帰ろう。
心が折れたら誰かに頼った方がいい、一人で全部背負わなくてもいい
とにかく、そんなわけで僕は愛猫と一緒に地元にUターンすることにした。
実家に住んでからのハローワーク通いの毎日
周りの反応は、思っていた以上にというか意外なほど好意的だった。
昔からの友人は「よく帰ってきたな!」となぜかパーティーを開いてくれたりしたり、家族も暖かく迎えてくれた。
これは僕は恵まれていた点だと思う。
数日間疲れを癒すと、あれだけ焦ってた気持ちが楽になって「実家に帰って良かったな」と思った。
だけど、ずーっとのんびりしてもいられない。この時僕は27歳くらいだったはず。

と初めてのハローワークに出かけた日を今でも覚えてます。
ちょっと言いにくいんだけど…初めて行ったハローワーク。
僕以外にも仕事を探しに来ている人はいたんだけど、その人たちのいるハローワークの印象は「掃き溜めの巣」みたいな感じだった。
「あれは嫌、これは嫌」とハローワークの職員に高圧的な便所サンダルを履いたオジサンや、「これ良くね?」とパソコンの前で片膝をついて話す髪の毛がプリン状態の女の子2人組などなど…。

ハローワークに行ったことがなく、ハローワークのイメージを「なんか小奇麗な紹介所」と勘違いしてた世間知らずだった僕は衝撃を受けた。あんたらそりゃ仕事受からないだろ…。と。
僕もそこで仕事を探さなきゃいけなかったから同類だったんだけど、正直この人たちと一緒にされるのはちょっと…と思った。なんか変なプライドみたいなのがあった。
今思えば、初めてのハローワークで反面教師を見れたのは収穫だったのかもしれない。
仕事が決まらなくてイライラしてても、ハローワークではお行儀良くしないとダメだぞ!
職務内容:旋盤加工ってなんぞや
ただ、ハローワークのパソコンの画面では見慣れない職業の多いこと多いこと。
田舎だからというのもあるかもしれないけど、工場系や職人系の仕事、そして土方系の仕事がめちゃめちゃ多い。ていうかそれか介護職くらいしかない。

田舎のハローワークあるあるだと思うんですが、経験年数を問う求人も多い。そしてそもそもその仕事の内容がさっぱり分からないことも多い。
ちなみに旋盤加工とは
金属の材料棒を目当ての部品にするために回転させてそれに刃を当てて加工することらしい。やったことないから良く分からないけど、町工場芸人とかで出てきたアレなんだと思う。
正直、やりたくない仕事ばっかだ。やりたかったとしても経験がないから出来ない仕事ばっかりだ。
これには本当に参った。未経験でも教えてくれるのであれば頑張って覚えるぞ!という意気込みはあるんだけど、そもそも経験がないとダメなのであればスタートラインに立つことは絶対に出来ないし、この時は自分の「就職経験の無さ」って思ってる以上にヤバいんじゃ…?と思ったりもした。
仕事をしようにも仕事が無い。
いつしかハローワークに「一応行くこと」がルーチンになってた。これは、今現在地元へUターンして仕事を探してる人に結構いるんじゃないかと思う。
ハローワークの職員の人も相談には乗ってくれるんだけど、希望の仕事を探し出してきてくれるわけじゃない。
自分のやりたい仕事、そして経験したことのある仕事にマッチした仕事を田舎で探すのって結構難しい。そもそもそんな会社が存在しないことも往々にしてあると思います。
そんなある時、清掃会社の求人の募集が出ていました。
清掃会社が提示している求人の条件はクリアしていたから、ハローワークを通してそこに面接に行くことになった。
今でも覚えてるんだけど、その清掃会社の社長が面接をしてくれたわけですが開口一番

と言われてしまった。その通りなので

と説明しようとすると


という感じで、散々けなされてすぐに面接が終わったこともあった。
他にも、ありがたいことに面接した結果話も弾みようやく採用!となった、小中学校への教材販売を家族3人で経営している会社の勤務初日のエピソードもある。
この時は家族みんなが喜んでくれて、今の妻もとても喜んでくれてました。
~~~勤務初日、勤務開始10分前に出社~~~


~~~何の問題もなく談笑しつつ初日の仕事終了~~~


~~~翌日出社~~~



~~~翌日の朝に電話連絡~~~



~~~1週間音沙汰なしなので電話連絡~~~



~~~さらに1週間音沙汰なしなので会社へ突撃~~~



ということもあったりした。
そういえば初日に働いた給料は結局もらってない。事前勉強だ!と、勤務初日までに車で走り回って市内の小中学校を全て把握してたのに…。
田舎の怖い所は、こんなことが結構あるってことだ。そしてフンガー!!と怒ろうにも、誰の知り合いか分からないから怒れない部分もあったりします。
田舎の小さい会社はやることが結構エグいなと思った
本当に仕事が見つからない時期が半年間あった。
仕事を探す=ハローワークだった僕ですが、ネットで仕事を探すのもいいと思います。地元のハローワークって地元企業しか載っていない上に全部はカバー出来てませんからね。
↑こちらのサイトでは工場をメインにした全国数万件の求人情報が見れて、そのままWEBで応募できるので便利です。こういうサイトも積極的に利用した方がいいかもしれません。
話を戻しますが、6ヵ月も仕事してないとイヤになってきますよほんと。仕事したくないわけじゃなく、仕事出来ないのって。仕事が選べない上にそこでも落とされちゃったりすると本当に凹みます。
家族も暖かく見守っててくれてはいるんだけど、やっぱり肩身は狭く感じますしね。ここもUターンをして就職先に困ってる人は分かってくれるんじゃないかと思う。
自由に使えるお金もどんどん減っていくし、かといっていい年してお小遣いをせびるわけにもいかない。
遊びにも行けず、することのない毎日。本当に嫌になってきてました。
導かれし者たち。そして就職へ
僕は結局、ハローワークで運良くバイトの募集を見かけたことが抜け出すきっかけになった。

と思われるかもしれないけど、バイトしながら他の会社の正社員への道を模索できないか?という思いもあったしとにかく働かないとお金が無い。
田舎だと言ってもそれなりにお金はかかるわけで、バイトでもいいからとにかく動かなきゃ変わらない!と思ったんです。
そのバイト先では

と言ってもらえたりもしたんだけど、やっぱり上記の2つの会社のようにちょっと問題のある会社だったこともあって試用期間で退職しちゃいました。

と思うかもしれないけど、大きな会社でない限りは3ヵ月だけでも結構会社の中の空気とか力関係、将来性は見えたりするもんです。逆に小さな会社でそれが見えなきゃヤバいと思う。
その会社で社員をしていた人が僕の後に相次いで辞め、さらに数か月後にその社員の人から

と紹介されてそこで初めての社員というものを経験しました。
初めて就職して社員をしてみて分かったこと
フリーターでずっと生きてきた人に社員ってこんな感じだよ!と話すならば

と話すと思う。やってることは本当に変わらない。
「責任感が」とか「仕事内容が」とか言うかもしれないけど、大企業やそれなりの規模の会社でない限りはたいして変わらないと思う。
ボーナスは無い会社だったし給料も高くは無かったけど、数年での上場を目指している会社だったのでそれなりの規模はあった。
それでもたいして変わらないと思った。(あ、でも、もちろん時間給でないことと残業代が出ないことを考えるとそこは結構違うか)
仕事内容はどうでもいいとして、社員になるといい面としては福利厚生や社会的な地位というか信頼度がある。
就職して社員になりたいという人は、きっとそこを重視して求めてますよね。
社員になるまでの道のりとしては僕みたいなルートもあるから、とにかくバイトでもいいから働いて外の世界に出て、そして人と知り合うことも大切だと思う。
20代の最後くらいにようやく僕はそのことに気付きました。これは今でも自分の中で大切にしてることだったりする。
人と知り合って、繋がり続けるということ。
どんな仕事をするにしろ、どう生きるにしろ、かなり大切だと思います。
人との繋がりが都会でも田舎でも一番大切、人脈は財産だ
Uターンで1年くらい経ってようやく就職したまとめ
紆余曲折あったことを書いたので長くなってしまいましたが(それでも半分くらい端折ってる)、これが僕がUターンして初めて就職するまでのお話です。
今ではまた別の会社に就職してるわけなんですけど、まずは就職しないとその後の転職もないわけで、今Uターンして仕事を探してる人には

と言いたいです。
面接に落ちたり仕事が見つからない日々が続くと、だんだん顔が暗くなっていっちゃったりもするかもしれません。
これを読んでいる人が就職先を探している本人であれば、鏡を見て落ち込んだ顔をしてないか毎日確認して欲しいし(元気がないと受かるものも受からないよ!)、周りの家族や友人・恋人であれば「優しく見守ってあげてほしい」の一言です。
↑とにかく仕事を探して面談・面接の応募をするのも大切です。求職サイトを上手く利用して探してみましょう。
周囲が焦らせたり、なかなか就職できていないことをバカにしたりネタにしてからかったりするかもしれない。
その時本人は笑ってても、内心結構傷つきますよ?
Uターンしてきた人間ならなおさらだ。少し前まで、ここは彼(彼女)の住んでいる町じゃなかったんだから。
ずっと地元にいたりして就職している人からすると

と思うこともあるかもしれません。
でも、環境が違うところに適応するのも時間はかかるものですし、彼(彼女)も精一杯頑張ってるはずです。
だからどうか、優しい目で見てあげて欲しいです。タイラーでした。